パテ作業における重要な事

板金塗装において下地の作業はとても重要な作業工程です。
塗装に傷がついた箇所や、衝撃でヘコミが発生した箇所の修理に使用しますが、処理の仕方しだいで、塗装に大きく影響します。
修理をはじめる際、まずは修理箇所の状況確認をします。
ヘコミが無く、擦り傷だけのようなものでも、表面の塗膜自体に傷があれば、一度塗装を削り薄くパテを入れる必要があります。

塗装は何層も重なっているためわずかな膜厚があります。
傷を平滑に直すためには、傷を滑らかになるように削り、削って足りなくなった膜厚分、パテで埋めるといった感じで修正をします。
傷の箇所を滑らかに削る際、塗装の膜の境になる部分の処理を怠ると、パテで平滑にしても、その型が後になって浮き上がってくることがあります。
これは塗装に使われている素材の特性上、パテに含まれる溶剤成分の吸い込みの違いがあるためです。
塗膜の層が境になっている箇所の処理は、境目の段差を広めにする事で補う事ができます。またパテをつける前に少量のパテをしごくように刷り込むことで、吸い込みを抑えます。
これらの処理を怠ると、塗装が仕上がって完全に乾いた後でもパテの型が浮いてくるといった欠陥につながるため、充分に注意が必要です。

パテの作業で一番重要なことが、平滑に仕上げる面出しになるのですが、この時に使用する手研ぎのサンドペーパーの番手に注意が必要です。板金パテには厚付け用のパテと仕上げ目のパテがあり、それぞれで樹脂の大きさによる固さが違います。
そのため使用するサンドペーパーにも適切な番手があります。
厚付けパテは#80番手くらいでしっかりと面を出した後、#120番手のサンドペーパーで#80の目を消していきます。
仕上げ目のパテは#120番手で面を出し、#180番で仕上げます。
この時前の番手の目が消えていないと塗装を終えた後に型が出てくる可能性があります。
特に濃紺や黒などの塗装は注意が必要で、さらにもうひとつ番手を上げて仕上げる職人もいるくらいです。

このような小さな積み重ね塗装はなっているため、とても丁寧さが必要となるのが板金の作業です。
そのため熟練した技術と経験が必要となってきます。